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Yngwie Malmsteen - (2014) Spellbound Live In Tampa

2016/ 11/ 27
                 
yjm - lit


ネオクラシカルというジャンルの創始者にして、日本では王者の異名を持つYngwie Malmsteen。
プロフィールの画像を見ていただければ一目瞭然だと思いますが、管理人たるワタクシがぶっちぎりで愛してやまないのが彼です。

デビュー以来、高品質な(音質除く)アルバムをリリースし人気を高めてきた彼ですが、2000年発表のWar To End All Warsでその人気に大きくブレーキをかけ(アルバムの内容そのものはそこまで悪くは無いが、音質が信じられないぐらい低品質)、以降は作曲とギタープレイのマンネリを指摘され、また主戦場をアメリカに移した事もあって日本人好みのアルバムはリリースされなくなっていきました。

元々ワンマン気質の強い彼ですが、2010年の作品であるRelentlessからはギター・ベースはおろか鍵盤も一部演奏するようになり、その後は専任シンガーを置かない体制を作り、アルバムはインストナンバーが比率を高めるようになっていきました。
その頃には自身のレーベルであるRising Force Recordを設立し、アルバムもそこからリリース。
多くの事を自分でコントロールできるような体制を作り始めました。
近年ではステージの半分以上をマーシャルアンプの壁で埋め、残りに他のメンバーを配置するという傲慢っぷりを見せつけています。

前置きが長くなりましたが、その王者様によって2014年にリリースされたライブ作品が本作です。

近年のアルバムの内容から予想すると、出来は良くないのでは?と予想されますが、実は結構良い作品です。
収録曲はインスト多めながらデビュー作から当時の新作まで満遍なく揃えているし、シンガーも兼任しているキーボードのNick Marinoは粗野ながらパワフルに歌うし、ベースのRalph CiavolinoもCrown Of Thornで品のある歌声を披露しています。

王者本人の歌はまあいつも通りという感じですが、ギタープレイは絶好調と言えるぐらいの内容で素晴らしくかっこいいです。
とにかくエネルギッシュで弾きまくり、バンドで主役は誰なのか教えてやる!と言わんばかりの気迫を感じます。

ファンならば周知の事実ではあるのですが、彼は譜面通りに丁寧にプレイするタイプではなく、即興演奏中心で音を詰め込んで拍毎に帳尻を合わせるような弾き方をします。
それが彼のギタープレイの大きな魅力であるのですが、アルバム通りの演奏を期待する向きには不評であり、彼のライブでの評価を大きく分ける最大の要因と言えます。

もちろん、今作でも全然アルバム通りに弾いていません(笑)

今作におけるその象徴ともいうべき曲がDemon Driverでしょう。
往年の名曲ですが、今作では原曲よりはるかに速いテンポで演奏されています。
しかし、破綻なくむしろかっこいいという神業を見せています。
この一曲でこのアルバム買ってよかったって思いました(笑)

また、近年の彼の嗜好通りインストナンバーが多く、2分に満たないのインストナンバーもかなりの数が収録されていますが、曲が短い為にこちらが飽きる前に曲が切り替わるのは怪我の功名か、それとも王者の思惑でしょうか。
まあ、王者らしく何も考えてない可能性が高いような気もします。

王者のギタープレイを堪能したい人は問題なく楽しめる作品ですが、例えばメロパワなネオクラ曲が好きとか、構築された美しいフレーズを堪能したいという人には不向きだと思います。
                 
        

Mary's Blood - (2016) Fate

2016/ 11/ 26
                 
mb - fate


10月にいい加減電池に限界がきていたスマホを機種変したんです。
ついでに、auから俗に言う格安スマホにしたんですが、その際に某音楽配信サイトのポイントがつきまして。
今はもうさっさと退会したんですが、使えるポイントは使っておかないと勿体無いと思い、購入したのが本作。

いわゆる嬢メタル勢の中でも、テクニックと硬派なサウンドが評価されているバンドのようです。
ちょうど2年前のProg Power Invasionなるイベントでも拝見しており、ツボにははまらなかったけど良いバンドだったと当時の日記に記しておりました。(あと、美脚で眼福とかw)

さて、本作で聴かれるサウンドですが、予想通りの本格派。
特にドラムにそう感じましたが、女性だけのバンドでここまで音で勝負してきたバンドって、なかなかちょっと思いつかない。
スラッシュ的なアプローチや、ブラストビートまで導入しています。

楽曲はバラエティに富んでいて、Counter Strikeなる名前からしてアグレッシヴな疾走曲から、ポップスとも言えそうなHANABI、暗めのバラードIn The Rainまで、中々の振り幅。
とはいえ、疾走曲や攻撃的な曲が多めなので、メタラー耳にとってはとっつきやすいアルバムです。
全11曲というのも、多すぎず少なすぎずでベストなボリュームです。

そして、その攻撃的なサウンドをある意味でまとめているのが、シンガーEYEの存在と感じました。
いわゆる女性メタルシンガーにありがちな「男性顔負けのパワフルな歌唱」というわけではなく、かといって「媚を感じさせてしまうフェミニンな歌唱」でもなく、女性的な柔らかさを持ちながら、凛とした強さを感じさせる。

誤解を招くかもしれませんが、ある意味で普通の声です。
メロディラインがJ-POPやV系っぽいのも、そう感じさせる要素の一端を担っているのかもしれません。

ただ、この普通の声がバックのヘヴィサウンドに普遍性を与えているように感じます。
バックのサウンドが非常に質の高いメタルサウンドなので、この声が余計に映えるとも感じました。
声か演奏か、どちらありきなのか分かりませんが、相乗効果を与え合っていると思います。

ポイント消化の買い物でしたが、思いのほかリピートを誘われる結果となりました。
機会があれば他のアルバムも聴こうと思います。

なお、ゲストギタリストとしてルーク篁(CANTA, 聖飢魔II)、五十嵐☆sun-go☆美貴(SHOW-YA)、楽曲提供でゆよゆっぺ(Grilled Mmeat Youngmans)、編曲で人時(黒夢)が参加しています。
                 
        

Emerald Aisles - (2016) Love Is Almighty -Chapter 2 Love Side-

2016/ 11/ 04
                 
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大阪で活動するギタリスト三谷哲也氏が率いるEmerald AislesのLove Is Almighty3部作の2作目。

三谷さんは古くはMoon Struck、その後現在とは編成の違うEmerald Aislesで活動し、解散後にカヴァーバンドを経てソロと平行する形でソロプロジェクトに近い状態の現Emerald Aislesで活動中のギタリストです。

現Emerald Aislesは本氏以外は全てサポートメンバーという形をとっていますが、ライブにおいては(2016年10月現在)ほぼ固定といえる以下のメンバー編成です。

・千田忠彦(Vo)(Dead Eye Spider)
・杉森俊幸(Ba)(MinstreliX、六合)
・Hide(Dr)(Mars Brigade)

かつてはBlindmanの高谷学氏、Crying MachineのHile氏などともタッグを組んでいた事もあります。
実力派のシンガー達も何か惹き付けられる才能が彼にあるということだと思います。

なお、今作は録音関係が三谷さん、歌が千田さんで制作されています。
リズム隊のお二人は音源には不参加。
最近はドラム音源が非常に良い音で鳴らせる物が増えているので、予算も制作期間も抑えられる打ち込み方式で作る人が多いように感じます。

さて、三谷さんによると3部作の第一弾であるDream SideはHR色が強く、第二弾の今作Love Sideでは「メロディックHM,MRサイド」とも事。
個人的には三谷さんのギターは叙情的な演奏・トーンが肝だと思っているので、今作が特別にメロディアスだとは感じませんでしたが、前作のTill The Endではテクニカルな演奏を主体としたインストだったのに対し、今作収録のインスト曲であるAnother Dayは泣き主体であるので、そういう意味では確かにメロディアスな方に寄っているのかもしれません。
とはいえ、本氏の豪快かつ繊細なプレイは健在で、なんとなくゲイリー・ムーアやジョン・ノーラムを思い出しました。

疾走感溢れる王道系のリフから印象的なシンセに導かれるイントロを持つ1曲目のMask Of Loveでツカミはバッチリ。
続くLove Is Almightyは、今の時代では比較的緩やかなテンポの疾走曲。
パワーバラード的なSpell On Me、前述したメロディアスな泣きのギターが冴えるインストAnother Dayでは、近作のメロディアスな面を強調しているかのようです。
凝った展開を持つドラマティックなLost Seasonを経て、泣きとテクニカルな演奏が詰まったインストStarlight In Heavenで幕を閉じます。

インスト曲でも4分台、歌入りの曲は5~6分台で、全6曲ながら物足りなさは意外とありません。
シンガーの千田さんの歌もデビカバ風というか、ディープヴォイスの暑苦しい系なので、このぐらいが聴き疲れしなくて調度良いのかもしれません(笑)

個人的なキラーチューンは1曲目のMask Of Love。
こういうシンセ、非常にツボに入るんですよね。
Concerto MoonのIt's Not Overとか(笑)

なお、このアルバムの発売に伴い、去る10/30にレコ発ライブも開催されました。
Loud Park 16の為に5連休を取得した自分には、その日休みをとる事は許されませんでしたが(笑)、ライブの行った友人によると、対バンのRachel Mother Gooseも含め素晴らしいライブとなったようです。